おはようございます。
俳句作家の上野貴子です。
4月も半ばを過ぎましたね。
和風月名では4月は「卯月」と言います。
これは以外に知ってる方多いのでは???
何となく昔学校で習ったような
うる覚えの記憶がありますよね。
「卯月」とは12ヶ月の中で
卯の花が咲く頃という意味です。
卯とは卯木(うつぎ)のこと
卯木の花なので卯の花と言います。
卯木は空木とも書くんですよ!
「空木」と「卯木」は同じもので
どちらも「うつぎ」と読みます。
ところが「卯の花」は
俳句では夏の季語です。
桜の後に4月頃に咲くのですが
夏の季語とされています。
紛らわしいですね。
このところの猛暑では
そろそろ夏日が来ますから
まるで旧暦というよりも
ちょうどよく卯の花の季節が来ます。
文部省の唱歌に「夏は来ぬ」がありますが
この歌の詩は「卯の花の匂う垣根に・・・」
と始まります。夏の歌ですが
とうとう夏がやって来たぞ!
というような意味合いなので
まさに初夏の歌となりますね。
こうしてみるとやはり
暦は旧暦だと1ヶ月遅れで
4月が5月頃になり
「夏は来ぬ」は初夏の歌ですが
卯の花とホトトギスが
歌詞に登場します。
5月になれば「五月」や「菖蒲」
などが咲きますから
4月の春の頃から
5月のまだ初夏の頃に
夏鳥と一緒に卯の花は
野山に咲き始めます。
「卯月」は一説では
干支の「卯」が4番目のうさぎの卯
という説もあるらしいので
今年は少し気になりますが
やはり卯の花の白くて美しい姿は
4月の野山を彩り清々しい心地にしてくれて
花の「卯」の月として「卯月」
と呼ぶとう説を私は採りたいです。
「空木」とも書きますが
これは卯の木の幹の中が
空洞になっているからだといいます。
「空木」と書いて(うつぎ)と読む
この字を当てるのは
空洞の「空」だからですね。
そして「卯月」「空木」どちらでも
花を咲かせるのが4月頃です。
夏の花の名ですが
春4月の和名となっています。
「葉に枝に風が寄せ来る花卯木・・・貴子」
この句は、卯の花の枝を垂らして
白い花を房のように咲かせている
そこへ東風が吹き荒れて
寄せては返す波のようだと詠んだ俳句です
コロナ禍がやっと規制無しの
春を迎えて早いものでもう4月
卯の花のいい香りが
野山で満開を迎えるのは
今年は例年よりも早いのかも知れませんね。
厳しい猛暑に備えて
暑さ対策、熱中症対策を
充分に考えて油断禁物!!!
何とか元気に過ごしましょう。
そろそろ野山では
卯の花が春闌を祝う様に
白く爽やかに満開を迎える頃となります。
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