今月の投句(冬の戦第2ステージ)
1行く年や奥歯の二本抜けたまま
2訪ひて行く年想ふ蕪村の碑
3身の丈を刻む柱や年送る
4舌先にキャラメル丸め息白し
5白息や白さを競う父子かな
6行く年の想いは果てしなく遠く
7後悔を胸中に秘め年歩む
8息白く明日はどこから風が吹く
9止まらない時は宇宙へ年果てる
10魂を再び覚ます年極み
11行く年や竹馬の友を天に召し
12断捨離の捨と離を残し年逝けり
13改札を行き交ふ人の息白し
14おでかけのメイクの猫の息白し
15駈け抜けて鼻息白し競走馬
16行く年のビル窓拭きの命綱
17行く年や十字に括る新聞紙
18行く年の駅に途切れぬ電子音
19行く年の大さん橋に巨船の灯
20息白し山門出づる僧の列
21行く年を肴に並ぶ赤ら顔
22行く年を帰省バスにて詠む一句
23雨、雪にかわり音なく年行けり
24行く年を炬燵で妻と見送れり
25行く年の淋しき街を孫と行く
26行く年や残り少なき我が齢
27大股に試歩の?幅や息白し
28鹿の骸掘り上げ熊の目の悲し
29ぽかぽかな陽気勤労感謝の日
30羽拡げ白息吐きて愛叫ぶ
31Goal見え湧く白息を振り払ふ
32年流れ邪念渦巻く盆の窪
33白息に包まる君のさようなら
34夜空へと発つトナカイの息白し
35犬の名を呼べば枯葉の音連れて
36箒目を追いかけるごと降る枯葉
37突堤に釣り人並ぶ冬日和
38転車台くるりと廻り冬麗
39玻璃越しに光射し込む冬日和
40子に頼むタイヤ交換冬日和
41バスを待つ人の会話や冬日和
42冬日和子猫に譲る一等地
43鼻広げ河馬浮き上がる冬日和
44船溜まり客が降りくる冬日和
45枯葉一片舞い込んで駐輪所
46張り詰めた冬晴れジェットの雲が裂く
47城門を出でて枯葉に時を読む
48細枝にしがみついてる枯葉かな
49下り線席が空いてる冬日和
50冬日和床屋の鋏軽やかに
51冬晴れを大きく吸いてガラス吹く
52単音の孫のピアノや冬日向
53滝糸を長く配して冬紅葉
54枯葉積む廃線の跡日昇らむ
55若き日の街夫と訪う冬日和
56冬日和富士捉えたるファインダー
57靴裏の枯葉にそっと声をかけ
★ネット句会への投句(5句)& 選句(5句)
https://ae-ne.com/c/haiku/entry/e/JFET4VCymDtxJaSr/
★LINE公式俳句大会発表はこちらから
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1月の兼題【初鏡】&【三寒四温】(12月末日〆切)
★ネット句会への投句(5句)& 選句(5句)
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【冬の戦11・12・1月】
★1月の兼題(12末日〆切。)
【初鏡】
新年になって初めて鏡台に向かって化粧すること。
傍題に、初化粧。
【三寒四温】
冬に三日寒い日が続いたあと、四日暖かい日があるという寒暖の変化に周期があるということ。
傍題に、三寒、四温、四温日和、四温晴。
※他に、当季雑詠、自由題でも可ですが季節ごとの勝ち抜き戦であることをご了承下さい。5句投句5句選句です。
<先句に学ぶ>
初鏡娘のあとに妻坐る
日野草城
三寒の寒のつづきて四温なし
桂信子
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令和5年12月号11月の結果(冬の戦第1ステージ)
~~<主宰上野貴子選5句>~~
冬晴れや吊るす魚の長き影
張り詰めた冬晴れジェットの雲が裂く
靴裏の枯葉にそっと声をかけ
冬日和床屋の鋏軽やかに
冬晴れを大きく吸いてガラス吹く
~~<辻 雅宏選5句>~~
犬の名を呼べば枯葉の音連れて
若き日の街夫と訪う冬日和
玻璃越しに光射し込む冬日和
鼻広げ河馬浮き上がる冬日和
冬日和富士捉えたるファインダー
11月の点盛りの結果
四点句
犬の名を呼べば枯葉の音連れて 龍野 ひろし
三点句
箒目を追いかけるごと降る枯葉 阿部 文彦
二点句
突堤に釣り人並ぶ冬日和 辻 雅宏
転車台くるりと廻り冬麗 水野 幸子
玻璃越しに光射し込む冬日和 阿部 文彦
子に頼むタイヤ交換冬日和 辻 雅宏
バスを待つ人の会話や冬日和 阿部 文彦
冬日和子猫に譲る一等地 龍野 ひろし
鼻広げ河馬浮き上がる冬日和 龍野 ひろし
一点句
船溜まり客が降りくる冬日和 阿部 文彦
枯葉一片舞い込んで駐輪所 上野貴子
張り詰めた冬晴れジェットの雲が裂く 神長 誉夫
城門を出でて枯葉に時を読む 青山 好男
細枝にしがみついてる枯葉かな 辻 雅宏
下り線席が空いてる冬日和 上野貴子
冬日和床屋の鋏軽やかに 龍野 ひろし
冬晴れを大きく吸いてガラス吹く 神長 誉夫
単音の孫のピアノや冬日向 小林 ひろ
滝糸を長く配して冬紅葉 水野 幸子
枯葉積む廃線の跡日昇らむ 青山 好男
若き日の街夫と訪う冬日和 原田 啓子
冬日和富士捉えたるファインダー 龍野 ひろし
靴裏の枯葉にそっと声をかけ 原田啓子
★ネット句会への投句(5句)& 選句(5句)
https://ae-ne.com/c/haiku/entry/e/JFET4VCymDtxJaSr/
★ネットテレビ「俳句TV」から毎月点盛りの結果発表https://www.youtube.com/channel/UCxvCKp1aE7_pAWNsjr_czQQ
※ネット句会では当季雑詠自由題もしくは、兼題での投句を受け付けております。季感が明らかにずれている俳句の投句はお断りしておりますことご了承下さい。
~~~勝ち抜き戦の結果・冬の戦~~~
犬の名を呼べば枯葉の音連れて・・・4点
冬の戦が始まりました。今年はコロナ禍が明けて久しぶりの年末年始ですが、
どうなることやら楽しみです。
(冬:11月~1月)
~~~今月の選評~~~
箒目を追いかけるごと降る枯葉
確かにそうですね。私の庭でも今、藤や紅葉の落ち葉が絶え間なく落ちていて、
箒目を「追いかけるごと」というところに共感しました。
★ネット句会への投句(5句)& 選句(5句)
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★1月の兼題(12月末日〆切)
【初鏡】&【三寒四温】
他に、当季雑詠自由題でも投句可能とし、5句投句5句選句です。
※ネット句会では当季雑詠自由題もしくは、兼題での投句を受け付けております。季感が明らかにずれている俳句の投句は季節ごとの勝ち抜き戦のためお断りしておりますことご了承下さい。
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【今月のワンポイントレッスン】
「や」「かな」「けり」の切れ字についてこのコーナーでは「奥の細道」に視点を当て考えてきました。今回は敦賀の抄の句を見てみましょう。
名月や北国日和定なき・・・芭蕉
この句は、日本海の美しさと天候の不安定なことを詠んでいますね。中七の部分は「ほっこくびより」と読みます。北陸のお天気のことです。
昨夜の月は美しかったけれども、十五夜の今日には雨が降ってしまった。北陸の空模様は変わり易く解りづらいものだ。芭蕉はこのように俳句にしています。
芭蕉が好きな「や」が上五にあり、「名月」という季語に付けています。一番多く効果的と云われる切れ字の使い方です。名月を詠みながら雨月を思わせるところが芭蕉ならではですね。
敦賀は歌枕の地として知られていて、月見の景勝地とされていました。この句からは、この日は雨月のようですが「奥の細道」のこの抄は、多くの歌枕や名所が連ねられています。
気比神社にまつわる謂れや仲秋の名月を楽しみに芭蕉はこの地を訪れたのではないでしょうか。その期待に反して、残念ながら雨月となってしまい、この句を詠んでいます。
芭蕉は、この後は船で種の浜へ向かいます。江戸を出発してからこの頃は、もう四ヶ月半がたっています。陸奥の旅「奥の細道」も、そろそろ終わりに近づいて来ているようです。
(令和五年十二月号より 上野貴子)
「俳句TV」ミニ講座下記より
★過去番組ページはこちら
https://nbsacademy.jimdofree.com/
【ネット句会後記】
冬の戦がスタートしました。いきなり四点句が出ました。残り2カ月の展開が楽しみです。今年も勝ち抜き戦の句会に投句と選句をありがとうございました。
来年春の戦からは少し装いをかえて皆様の投句をお待ちします。
参加戴きました皆様 どうぞよいお年をお迎えください。
(令和五年十二月 辻 雅宏)
★ネット句会への投句(5句)& 選句(5句)
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~LINE公式俳句大会10月結果発表~
<大賞>
1 橋詰 博 謎解きの枯葉挟んだこの頁
<2点句>
18 鈴木 恵美子 新走りそよ吹く風の蔵の街
27 米重 初枝 喧嘩して仲直りして冬隣
34 大西 文子 鬼ごっこ逃げる児たちを追う枯葉
この他の結果はLINEよりご覧ください。
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