2022年2月ネット句会

今月の投句(2月8日更新・春の戦)

1友禅を透かし雪どけ水ながる
2下り落つ雪解けの水岩削る
3雪解河わたる客車に人は無く
4雪解川所々に鄙びた草浸る
5雪解けの道の一本知己の家へ
6えきったサンドイッチの余寒かな
7居座りて木の芽を制す余寒かな
8雪解川往くに存分なる日差し
9遠目にも明るき伊吹雪解晴
10霊山の嶺より落つる雪解水
11余寒なほ体育館の保護者会
12寸借の厠に残る寒さかな
13ミサを待つ日曜朝の余寒かな
14夫のゐぬ家路も遠く余寒かな
15枕木を数えてわたる雪解風
16税務署の度なる通知余寒かな
17雪解けて道おちこちや世界地図
18眼の隅を指でふき取る余寒かな
19インコ鳴く声も余寒のなかにあり
20屋根よりの雪解のしずく早鐘に
21如月の陽射しの欠片漂いぬ
22仏間までピンクの香りヒヤシンス
23駅逓の雪解の水に鯉ゆらぐ
24雪解水ふわり越え来る転校生
25連覇への襷を晒す雪解川
26雪解河渡船に深紅のランドセル
27止まり木に名知らぬ馴染み欠く余寒
28雪解野や葬送幡の揺れ進む
29余寒ありひと日をぎゆつと縮こまり
30雪解水石に磨かれをりにけり
31せせらぎの調べ軽やか雪解水
32余寒とて美しき言葉やビル狭間
33雲払ふ風鳴る夜の余寒かな
34雪解けの水何処ゆく月明り
35触れ合う手ともに冷たき余寒かな
36雪解けの声に赤鬼面忘れ
37生垣に雪解のあと陽を追って
38駐車場まだ雪解の名残水
39起き抜けの朝の空気に余寒あり
40キッチンにお茶熱く入れ余寒めく
41友禅を透かし雪どけ水ながる
42下り落つ雪解けの水岩削る
43雪解河わたる客車に人は無く
44雪解けの水何処ゆく月明り
45触れ合う手ともに冷たき余寒かな
46地震に覚め支度の時の余寒かな
47ふる里の無人の駅の余寒かな
48風に耐え余寒にも耐え走る犬
49雪解けて吾子の靴下現わるる
50雪解の水があふれて暴れ川
51雪解風とき緩やかに山の宿
52轟々と光広ぐる雪解川
53余寒なほ眉間に皺の阿修羅像
54野仏の欠けし目鼻や余寒なほ
55余寒なほ画廊に架かる抽象画

 

★ネット句会への投句(5句)& 選句(5句)
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★ネットテレビ「俳句TV」から毎月点盛りの結果発表https://www.youtube.com/channel/UCxvCKp1aE7_pAWNsjr_czQQ

 

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3月の兼題【水温む】&【椿】(2月28日〆切

 

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【春の戦2・3・4月】

★3月の兼題(2月28日〆切。

【水温む】

春になって日差しがあたたかくなり、気温が上昇し、沼や池などの水もぬるんでくる。
傍題に、温む水、温む池、温む川、温む沼

【椿】

つやつやした肉厚の葉の中に真紅の花を咲かせる。花びらが散るのではなく、花ひとつが丸ごと落ちる。傍題に、玉椿、山椿、藪椿、落椿、白椿、紅椿、赤椿、椿咲く

 

※他に、当季雑詠、自由題でも可ですが季節ごとの勝ち抜き戦であることをご了承下さい。5句投句5句選句です。

 

<先句に学ぶ>

   さしのぞく古井の水もぬるみけり
                 富安風生

   赤い椿白い椿と落ちにけり
                河東碧梧桐

 

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2月号月の結果(冬の戦第三ステージ)

~~<主宰上野貴子選5句>~~

内宮へ詣づる人や淑気満つ
いつになく膝そろえ座す淑気かな
エメラルドの氷上渉たるオンネトウ
日昇り山の祠に淑気満つ
田のあらば神社ありけり淑気満つ


<点盛りの結果>

五点句

 

飴色に干魚艶めく浜小春        神長誉夫

釣り人の等間隔に湖小春        辻 雅宏

鈴の音を零して歩く七五三       伊藤 はな

 

四点句

調弦のホールに充ちる淑気かな     原田啓子

冬ざれの棚田の畦を風走る       水野幸子

眠る子の帯を解きし七五三       伊藤 はな

 

三点句

みどりごの含む乳房や淑気満つ     原田啓子

ぴたぴたと寒の水飲む猫の舌      辻 雅宏

飾られて路面電車のクリスマス     井上悦男

爺婆をしたがへ歩む千歳飴       辻 雅宏

冬ざるる村に一つの床屋かな      辻 雅宏

波白く海鳥高く小六月         上野貴子

飾られて路面電車のクリスマス     井上悦男

 

二点句

日昇り山の祠(ほこら)に淑気満つ    青山好男

甲高きインコの声や淑気満つ      水野幸子

御降りや文机の古書読み通し      阿部文彦

解き放つ管風琴の淑気今        神長誉夫

谷抉る清く厳しき寒の水        神長誉夫

銭湯の富士の壁画や淑気満つ      辻 雅宏

途中下車してまで歩く小春空      辻 雅宏

小春凪海鳥の群れ河口まで       上野貴子

初雪や屋根すべり落つ音かろし     水野幸子

湯けむりに夕陽落として山眠る     阿部文彦

冬ざれにブランコのなほ揺れのこり   青山好男

秋時雨鷹は小屋にて眠りをり      広田洋一

何の日か問う子もにぎる千歳あめ   原田啓子

江の島や小春に浮かぶ富士の影    広田洋一

凩に向かって走るランドセル     阿部文彦

小春日のピアノ鳴り来る上り坂    山本佐和子

 

一点句

突として訃報舞い来る寒椿       阿部文彦

寒の水滴る刃文青く燃ゆ        神長誉夫

内宮へ詣づる人や淑気満つ      辻 雅宏

エメラルドの氷上渉たるオンネトウ   水野幸子

いつになく膝そろえ座す淑気かな    原田啓子

田のあらば神社ありけり淑気満つ   井上悦男

喉元におどるカプセル寒の水      原田啓子

散り際を何ぞためらう寒椿       青山好夫

寒の水世継ぎの服を濯ぎおり      山本佐和子

息つかず喉通したり寒の水       水野幸子

寒の水土鍋に注ぎお味噌汁       山中千明

峰々の淑気カールを滑り来て      神長誉夫

御降りの彼方に揺らぐ漁舟       阿部文彦

寒の水世継ぎの服を濯ぎおり      山本佐和子

仏壇の寒の水澄むりんの音       青山好男

吹雪く海口開けているお化け岩     辻 雅宏

高速に早や灯のともり冬ざるる     原田啓子

エアメール開けばメリークリスマス   辻 雅宏

冬ざれや櫓にのぼる影一つ       青山好男

人の影なくて古寺虎落笛        阿部文彦

繰り返すエチュード聖夜は更けゆきて  神長誉夫

乳飲み子の薄目開け閉め冬ざるる    原田啓子

冬ざれの森に巣箱の黄が残り      神長誉夫

子がありて親のはりきるクリスマス   原田啓子

宅配のピザを加へてクリスマス     辻 雅宏

ふところに白樺抱いて山眠る      阿部文彦

冬ざれて川沿いに雀来ている      上野貴子

冬ざれた里山ひとつ越え真昼      上野貴子

冬ざれて透明度増す赤信号       原田啓子

図書館に哲学の在り冬ざれて      山本佐和子

冬ざれて裏戸に菜っ葉解かず置く    上野貴子

ケーキ欲しダイエットでもクリスマス  山本佐和子

救急のサイレン響く街聖夜       青山好男

一年の無沙汰を詫びて賀状書く     阿部文彦

小春日や猫眠る屋根雲の下      青山好男

縁側で爪切る母の小春かな      辻 雅宏

ベランダで小春にそよぐ七分丈     響 あづ妙

千歳飴引きずり歩く着物の子      響 あづ妙

玉砂利を踏みしめる音七五三     水野幸子

小春日に抱かれて矮鶏の鶏冠咲く   神長誉夫

紅ひいて唇紡ぐ七五三         響 あづ妙

父笑う紅引き笑う娘見て        響 あづ妙

おくるみに小春の光編み込んで     原田啓子

七五三鳥居の長き影踏みて       青山好男

お互ひに孫連れ出会ふ七五三     辻 雅宏

ジャケットの似合うふ青年恋小春    伊藤はな

小春日を分け合う人の写真立て     神長誉夫

産土の神のお祓ひ七五三       広田洋一

 

 

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※ネット句会では当季雑詠自由題もしくは、兼題での投句を受け付けております。季感が明らかにずれている俳句の投句はお断りしておりますことご了承下さい。

 

~~~勝ち抜き戦の結果・冬の戦~~~

飴色に干魚艶めく浜小春・・・五点
釣り人の等間隔に湖小春・・・五点

冬の戦では小春の句が勝ち残りましたね。寒さが厳しい中の小春日は心が和み美しい風景とよく合うのですね。次回はもう春の戦となります。

(冬:11月~1月)

 

~~~今月の選評~~~

日昇り山の祠に淑気満つ

祠に焦点を合わせて詠ませており「淑気」との取り合わせが新鮮です。日の出とともに光が当たり始め、何か粛々とした神々しい空気感を醸し出している光景が目に浮かびます。

 

 

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★3月の兼題(2月末日〆切

 

【水温む】と【椿】

他に、当季雑詠、自由題でも投句可能とし、5句投句5句選句です。

 

※ネット句会では当季雑詠自由題もしくは、兼題での投句を受け付けております。季感が明らかにずれている俳句の投句は季節ごとの勝ち抜き戦のためお断りしておりますことご了承下さい。

 

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【今月のワンポイントレッスン】

 

【おしゃべりHAIKU勉強会より】2021年12月号より

 

「や」「かな」「けり」の切れ字について「奥の細道」に視点を当て勉強してきましたが、12月号では、11月の月末定例句会勉強会から見てみましょう。

 

目に青葉山郭公初鰹・・・素堂

 

まずこの句は甲州の江戸の俳人山口素堂(そどう)作ですが、切れ字こそありませんが三段切れが効果的な反則技の句として有名です。季重りでもあり斬新な印象が鮮明に残る俳句です。

 

あらたうと青葉若葉の日の光・・・芭蕉

 

こちらは芭蕉46才「奥の細道」の句です。「なんと瑞々しい青葉も若葉も陽光に輝いていることだ」という解釈となりますが、この句にしても切れ字は無く季語は季重りです。日光東照宮の句、中七の緑の木々の葉の濃淡を季重りで「青葉若葉」と言っている。反則技ですが日光の美しさと東照宮の素晴らしさが伝わります。徳川家康が祀られているだけあって、現代でも謎めくほどの豪華さは未だに神秘的です。

 

降る雪や明治は遠くなりにけり・・草田男

 

この句は明治から昭和の作者の代表句。この句には切れ字「や」「けり」が2つあり反則技ですね。短い17文字の俳句の世界では、決まり事はあって無いようなものですね。令和を生きる私達には、もはや「切れ字」そのものは無いものとして考えても良いように考えます。レトリック的な技法で古典的なリズムを作り出してしまうだけに陥り易いです。

(2021年令和四年一月 上野貴子)

 

「俳句TV」ミニ講座下記より

★過去番組ページはこちら http://uenotakako.com/?post_type=haikutv

 

【ネット句会後記】

 

冬の戦は五点句が並び接戦で終わりました。立春を過ぎて各地で大雪に見舞われています。皆さんのところではいかがでしたか。早くあったかくなって欲しいですね、そんな気持ちで、兼題は水温むと椿にさせて戴きました。春の戦の始まりです。多くの皆さんからの投句をお待ちしています。

(2022年令和三年二月 辻 雅宏)

 

★ネット句会への投句(5句)& 選句(5句)

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11月のネット句会

今月の投句(11月12日更新・冬秋の戦)

1波白く海鳥高く小六月
2母の手を放して拝む七五三
3小春凪海鳥の群れ河口まで
4女の子鈴を鳴らして七五三
5可愛さに娘に話しかけ七五三
6ベランダで小春にそよぐ七分丈
7くしゃみして小春の空をうらみけり
8紅ひいて唇紡ぐ七五三
9千歳飴引きずり歩く着物の子
10父笑う紅引き笑う娘見て
11お互ひに孫連れ出会ふ七五三
12爺婆をしたがへ歩む千歳飴
13縁側で爪切る母の小春かな
14途中下車してまで歩く小春空
15釣り人の等間隔に湖小春
16凩に向かって走るランドセル
17凩や埃巻き上げ屋敷跡
18境内に人の影なし神の留守
19賽銭の音響き合う神の留守
20日溜まりの木戸に寄り添う返り花
21小春日のインコの声の甲高し
22玉砂利を踏みしめる音七五三
23植え替えし多肉植物初時雨
24絨毯にインコの糞や暮早し
25頬かすめ飛び交ふインコ冬に入る
26のったりとエアバルーン浮く小春かな
27学生の声に華やぐ街小春
28おくるみに小春の光編み込んで
29家じゅうがただ嬉しくて七五三
30何の日か問う子もにぎる千歳あめ
31千歳飴だいじに抱え段上がり
32七五三の石段ばかり見ておりぬ
33付いて来ぬ祖父母のぶんまで七五三祝
34小春日の明き林に影さがす
35小春日のピアノ鳴り来る上り坂
36眠る子の帯を解きし七五三
37七五三カメラの前のすまし顔
38鈴の音を零して歩く七五三
39小春日や一家総出の床磨き
40ジャケットの似合うふ青年恋小春
41七五三玉砂利踏む音遠き日々
42七五三鳥居の長き影踏みて
43小春日や猫眠る屋根雲の下
44蝶二頭もつれもつれて小春かな
45江の島や小春に浮かぶ富士の影
46爺婆は鳥居の前や七五三
47産土の神のお祓ひ七五三
48秋時雨鷹は小屋にて眠りをり
49小春日は?みしだかれて牛の夢
50小春日に爪立て空睨め軍鶏独り
51小春日を分け合う人の写真立て
52飴色に干魚艶めく浜小春
53小春日に抱かれて矮鶏の鶏冠咲く

 

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12月の兼題【冬ざれ】&【クリスマス】(11月31日〆切)

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【冬の戦11・12・1月】

★12月の兼題(11月31日〆切。)

【冬ざれ】

冬の万象の蕭条たるさまをいう時候の季語です。
傍題に、冬され、冬ざるる。

【クリスマス 】

12月25日キリストの誕生を祝う日。
傍題に、降誕祭、聖夜、聖歌、聖樹(クリスマスツリー)、聖菓、クリスマスイブ、サンタクロースなど。

 

<先句に学ぶ>

  冬ざれてうるさき程に鴉鳴く
                                       山下孝子

  靴下がくの字に吊られクリスマス
                                        阿波野青畝

 

 


10月の結果(秋の戦第三ステージ)

七点句

干網に綻びありて浜残暑        神長 誉夫

真つ新の赤き前垂れ地蔵盆       辻 雅宏

 

五点句

雁高く空一層の深みかな        原田 啓子

古書店にばら積みの本残暑なほ     龍野 ひろし

 

四点句

跡継ぎのなくて最後の今年米    龍野 ひろし

残暑なほ旋盤の吐く螺旋屑      龍野 ひろし

アザラシの鼻また開く残暑かな     神長 誉夫

 

三点句

実南天何か良いこと有りさうな    広田洋一

その名にも産地の心今年米      原田 啓子

退職の帰路南天の実はこぼるほど   小南彩乃

雁行や富士の稜線たもちつつ      原田 啓子

病院を出でて残暑へ飛び込まん     芒花

絵手紙に季節をとめる葡萄の実    芒花

悪童もけふは大人し地蔵盆      辻 雅宏

下町の地下道匂ふ残暑かな       龍野 ひろし

遺された母の小さき残暑かな      原田 啓子

 

二点句

秋天に高層ビルの窓光る        広田洋一

豚汁に茸あふるる夕餉かな       水野幸子

二階へと匂ふ新米炊きあがり      井上悦男

花南天掃き寄せられてまたこぼれ    原田 啓子

雲奔りパンデミックの秋暑し      上野 貴子

シャンソンの車窓に広き葡萄園     青山好男

セコイアの天辺をゆく雁の列      阿部文彦

折れてなお確かなるもの雁の棹     原田 啓子

雁渡る見上げる人の地の遠く      芒花

山里へ一声ひびく雁の棹        阿部文彦

葡萄狩り透くる光に手を伸ばし     龍野 ひろし

親と子の影の動くや葡萄棚       龍野 ひろし

語り部の身じろぎもせず原爆忌     濱野 洋子

パチンコ店の音うねりくる残暑かな   小南彩乃

町内の子が減るばかり地蔵盆      阿部文彦

橋渡る貨車に脈打つ河残暑       神長 誉夫

セコイアも棒立ちになる残暑かな    阿部文彦

ビルの間に地蔵詣のニ三人       原田 啓子

里に向く小さき祠地蔵盆        阿部文彦

越してきた子と分ける菓子地蔵盆    小南彩乃

手を合わせ戦火を思う地蔵盆      小南彩乃

             

一点句

コンビニでコピーをとりて良夜かな   濱野 洋子

残暑光父の棺を焼かんとす       原田 啓子

生き馬の目を抜く銀座秋暑し      辻 雅宏

南天の実ゲノムまるごと縁紡ぐ     芒花

古戦場の塚に供へる今年米       小南彩乃

初陣を控えた夜半(よわ)に白南天    小南彩乃

一片の雲なき空に月上る        広田洋一

おかわりの茶碗差し出す今年米     龍野 ひろし

実南天代々続く旧家なり        濱野 洋子

世話をする主亡くとも実南天      小南彩乃

裏庭にいつしか夕陽実南天       上野貴子

実南天なれば目出度し喉に良し     上野貴子

新米を受くる手のひら深きしわ     青山好男

今年米ふるさとの水匂ふかに      水野幸子

掌を零る新米育てし日々の如      神長 誉夫

ゴマ塩を遠慮して振る今年米      原田啓子

実南天築百年の民家裏         井上悦男

新米の炊けてタイマー鳴るキッチン   上野貴子

新米や山下清の握り飯         濱野 洋子

葡萄光る棺の友の顔静か        小南彩乃

ひとくさりありて葡萄を渡される    龍野 ひろし

連れ立ちて明けゆく空を雁渡る     芒花

聳え立つビルの上空雁渡る       広田洋一

葡萄着く小粒を詫びる筆を添へ     龍野 ひろし

一房にひしめき合へりデラウェア    辻 雅宏

雁渡る近くて遠き田舎道        宇田川せいち

薄墨の山のざわめき秋の虹       阿部文彦

赤富士や葡萄棚にも朝の来て      水野幸子

雁が音や潮待ち浦に夢白帆       神長 誉夫

山幾つ越えて来たるや雁の棹      辻 雅宏

雁渡る点から線に日本海        辻 雅宏

黒葡萄蛇笏龍太の里に満つ       辻 雅宏

新涼の肩にのり来るインコかな     水野幸子

センターフライ見上げた先に雁渡る   小南彩乃

葡萄粒透かせば宙の子蹲り       神長 誉夫

重そうな二人の時間黒葡萄       宇田川せいち

大空に黒糸刺繍雁の群れ        青山好男

海静か夕陽に溶け行く雁の影      神長 誉夫

赤信号の続く帰路や秋暑し       宮沢 俊幸

寝息背に灯明辿る地蔵盆        神長 誉夫

里に向く小さき祠地蔵盆        阿部文彦

包丁の切れ味落ちて秋となる      宮沢 俊幸

厠とふ孤独の部屋の残暑かな      辻 雅宏

迷惑メールと根比べの残暑かな     海老名 智子

うろこめく棚田の畔や残暑光      水野 幸子

町内の人をつなぐや地蔵盆       原田 啓子

 

 

 

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         ~~~勝ち抜き戦の結果・冬の戦~~~

干網に綻びありて浜残暑        神長 誉夫

真つ新の赤き前垂れ地蔵盆       辻 雅宏

 

干網の浜の句が逃げ切りましたが地蔵盆が同点までせって来て面白い戦いでした。コロナ禍の秋はやはり物寂しい俳句に点が集まったようです。次回はコロナ禍二度目の冬の戦です。

(秋:8月~10月)

 

~~~今月の選評~~~

実南天何か良いこと有りさうな

南天の明るい色に良い予感を感じる一句です。寒くなりゆく時期だからこその
良いこと探しをする作者の姿が浮かんできます。

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【今月のワンポイントレッスン】

【おしゃべりHAIKU勉強会より】2021年10月号より

「や」「かな」「けり」の切れ字について「奥の細道」に視点を当て勉強してきましたが、10月号では、食欲の秋にちなんで芭蕉全句の中から「食」の句を見てみましょう。

鎌倉を生て出けむ初鰹・・・芭蕉

芭蕉49才の句。江戸時代には鎌倉沖で取れた鰹を生きたまま江戸まで運んでいたようです。鎌倉から江戸の将軍様へ鰹が献上されたことを聞くと、江戸の庶民はこぞって鰹を食べようとしたので高値で売れた訳ですね。鰹は夏の魚ですが、秋の魚と言えば「秋刀魚」です。

秋深き隣は何をする人ぞ・・・芭蕉

この句は芭蕉51歳の句ですが、私はこの句を「焼く人ぞ」と勘違いをしていました。どこか秋刀魚の句のイメージないですか。ところがこの句は、食の句ではないのです。芭蕉は大阪の知人宅で病気のために臥せっていてその秋に詠んだとされています。人恋しさが感じられます。

松茸や知らぬ木の葉がへばりつく・・・芭蕉

この句は芭蕉48歳の句。「松茸」を詠んでいます。松茸採りに行かれた句でしょう。松に生えるから松茸ですが、雑木林で思いもよらず見つけたのでしょうか。俳諧味のある食の句ですね。この「や」は現代ではあまり使われない「ぞ」よりも切れ字としての効果は解りますが、中七下五のユーモラスな印象が切れ字の効果よりも楽しそうで効いていますね。
(2021年令和三年十一月 上野貴子)

「俳句TV」ミニ講座下記より
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【ネット句会後記】

二年続けてコロナで始まりコロナで暮れようとしています。ネット句会に参加されている皆さんも少なからずコロナを句に詠まれたことでしょう。来年こそ終息までは無理としても寛解を迎えたいものです。それでは、納め句座への投句お待ちしています。よいお年をお迎えください。
(令和三年十一月 辻 雅宏)

★ネット句会への投句(5句)& 選句(5句)
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12月ネット句会

今月の投句(12月5日更新・冬の戦)

1図書館に哲学の在り冬ざれて
2冬ざれの青苔被る鯉の口
3クリスマスケーキ早朝コンビニに
4ケーキ欲しダイエットでもクリスマス
6頓痴気ソング書店に流るる聖夜かな
7冬ざれの獣道にも日当たりて
8冬ざるる四阿風の吹き抜けり
9聖樹なるからくりあつけらかんと朝
10飾られて路面電車のクリスマス
11飾りなき教会今朝のクリスマス
12冬ざれて川沿いに雀来ている
13コロナ禍に途絶えたメールクリスマス
14クリスマス都会の夜のイルミネーション
15冬ざれた里山ひとつ越え真昼
16冬ざれて裏戸に菜っ葉解かず置く
17冬ざれや櫓にのぼる影一つ
18冬ざれにブランコのなほ揺れのこり
19老犬が喧騒に吠え聖夜かな
20救急のサイレン響く街聖夜
21巴里聖夜マダムとなりしひとおほし
22ふところに白樺抱いて山眠る
23湯けむりに夕陽落として山眠る
24一年の無沙汰を詫びて賀状書く
25生きている証のごとく書く賀状
26人の影なくて古寺虎落笛
27クリスマス100均に買うプレゼント
28冬ざれの棚田の畦を風走る
29綿虫やニシン漬けはよ漬けなくちゃ
30夫とゆきし馬籠の宿に初雪や
31初雪や屋根すべり落つ音かろし
32冬ざれの森に巣箱の黄が残り
33繰り返すエチュード聖夜は更けゆきて
34冬ざれを突かんと犀の子駆け始む
35ココア掌に翼の灯数ふ聖夜かな
36冬ざれて残るは蒼穹ばかりなり
37冬ざれて透明度増す赤信号
38高速に早や灯のともり冬ざるる
39冬ざれの帰路の長きに眠りおり
40子がありて親のはりきるクリスマス
41乳飲み子の薄目開け閉め冬ざるる
42冬ざれの湖に昏れゆく浮御堂
43冬ざるる村に一つの床屋かな
44冬ざれて怒涛逆巻く日本海
45エアメール開ければメリークリスマス
46宅配のピザを加へてクリスマス
47飴色に干魚艶めく浜小春
48釣り人の等間隔に湖小春
49眠る子の帯を解きし七五三
50鈴の音を零して歩く七五三
51秋時雨鷹は小屋にて眠りをり
52波白く海鳥高く小六月
53爺婆をしたがへ歩む千歳飴
54小春日や猫眠る屋根雲の下
55縁側で爪切る母の小春かな
56ベランダで小春にそよぐ七分丈
57千歳飴引きずり歩く着物の子
58途中下車してまで歩く小春空
59玉砂利を踏みしめる音七五三
60何の日か問う子もにぎる千歳あめ
61江の島や小春に浮かぶ富士の影
62凩に向かって走るランドセル
63小春日に抱かれて矮鶏の鶏冠咲く
64紅ひいて唇紡ぐ七五三
65父笑う紅引き笑う娘見て
66おくるみに小春の光編み込んで
67七五三鳥居の長き影踏みて
68お互ひに孫連れ出会ふ七五三
69小春日のピアノ鳴り来る上り坂
70ジャケットの似合うふ青年恋小春
71小春日を分け合う人の写真立て
72小春凪海鳥の群れ河口まで
73産土の神のお祓ひ七五三

 

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1月の兼題【淑気】&【寒の水】(12月31日〆切)

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【冬の戦11・12・1月】

★1月の兼題(12月31日〆切。)

【淑気】
新年を迎え、あたりが瑞相に満ち、荘厳の気が漂うめでたい気分をいう。
傍題に、淑気満つ。

【寒の水 】
寒の内の水をいい、ことに寒中九日目の水は効能があるといわれている。
傍題に、寒水、寒九の水。

 

※他に、当季雑詠、自由題でも可ですが季節ごとの勝ち抜き戦であることをご了承下さい。5句投句5句選句です。

 

<先句に学ぶ>

 

  青墨をやはらかに磨る淑気かな
               加藤三七子

 

  寒の水かぶつて熱くなる心
              高橋将夫

 


11月の結果(冬の戦第一ステージ)


四点句

飴色に干魚艶めく浜小春        神長誉夫

釣り人の等間隔に湖小春        辻 雅宏

 

三点句

眠る子の帯を解きし七五三       伊藤 はな

鈴の音を零して歩く七五三       伊藤 はな

 

二点句

秋時雨鷹は小屋にて眠りをり      広田洋一

波白く海鳥高く小六月         上野貴子

爺婆をしたがへ歩む千歳飴       辻 雅宏

 

一点句

小春日や猫眠る屋根雲の下      青山好男

縁側で爪切る母の小春かな      辻 雅宏

ベランダで小春にそよぐ七分丈     響 あづ妙

千歳飴引きずり歩く着物の子      響 あづ妙

途中下車してまで歩く小春空      辻 雅宏

玉砂利を踏みしめる音七五三     水野幸子

何の日か問う子もにぎる千歳あめ   原田啓子

江の島や小春に浮かぶ富士の影    広田洋一

凩に向かって走るランドセル     阿部文彦

小春日に抱かれて矮鶏の鶏冠咲く   神長誉夫

紅ひいて唇紡ぐ七五三         響 あづ妙

父笑う紅引き笑う娘見て        響 あづ妙

おくるみに小春の光編み込んで     原田啓子

七五三鳥居の長き影踏みて       青山好男

お互ひに孫連れ出会ふ七五三     辻 雅宏

小春日のピアノ鳴り来る上り坂    芒花

ジャケットの似合うふ青年恋小春    伊藤はな

小春日を分け合う人の写真立て     神長誉夫

小春凪海鳥の群れ河口まで      上野貴子

産土の神のお祓ひ七五三        広田洋一

 

 

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※ネット句会では当季雑詠自由題もしくは、兼題での投句を受け付けております。季感が明らかにずれている俳句の投句はお断りしておりますことご了承下さい。

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季感が明らかにずれている俳句の投句はお断りしておりますことご了承下さい。

 


     ~~~勝ち抜き戦の結果・冬の戦~~~

     飴色に干魚艶めく浜小春・・・四点     

    釣り人の等間隔に湖小春・・・四点     

今回は最高点が同点で冬の戦が始まりました。小春日よりのうららかな日には海や湖が美しいですね。冬の始まりなのでまだ暖冬めいた感じでしょうか。いよいよ年末年始ですがまだまだコロナ禍が心配な冬の戦です。
(冬:11月~1月)

 

~~~今月の選評~~~

爺婆をしたがへ歩む千歳飴 

千歳飴を大事そうに抱えていると、子供より千歳飴の方が目立ち、それが主役になってしまう。
千歳飴を持つ子を先頭にして親や爺、婆が後方をついて歩いていく、ユーモラスな状況が目に浮かぶ。親族全員で祝っている姿がとてもほほえましい。

 

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★1月の兼題(12月末日〆切)

【淑気】と【寒の水】
他に、当季雑詠、自由題でも投句可能とし、5句投句5句選句です。

※ネット句会では当季雑詠自由題もしくは、兼題での投句を受け付けております。季感が明らかにずれている俳句の投句は季節ごとの勝ち抜き戦のためお断りしておりますことご了承下さい。

 

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【今月のワンポイントレッスン】

【おしゃべりHAIKU勉強会より】2021年11月号より

「や」「かな」「けり」の切れ字について「奥の細道」に視点を当て勉強してきましたが、11月号では、初冬にちなんで芭蕉全句から時雨の句を見てみましょう。

一尾根はしぐるゝ雲かふじのゆき・・・芭蕉

芭蕉45才の句。芭蕉は11月に没したと言われることから芭蕉忌を時雨忌と言いますが、この句は美しい絶景の句ですね。特に切れ字は無く雪の富士を詠んでいます。富士山が見える場所で詠んでいる事が解ります。雪をかぶった富士の裾野が雲がかかっていてぼんやりとしているのですね。伊豆の方からの富士でしょうか。浮世絵のような日本的な景色です。

時雨をやもどかしがりて松の雪・・・芭蕉

この句は芭蕉がまだ若き23歳の句です。古風な言回しで松の枝の雪に時雨が降る様子を詠んでいます。芭蕉にとっては「時雨」と「雪」は季重なりであることが気にならないくらいにマッチしたどちらも省くことのできない景色のようです。雪が止んでいる白い景色に時雨がはかなく冷たく降り冬を感じさせるのですね。

初めの句でもどんよりと曇った灰色の空に白い富士が浮かぶ光景が日本的な情緒を表しています。後の句にも特に切れ字はありません。初めの富士山は何か動かしがたい存在に読み取れて、若かりし頃の松に雪の景色の色彩感にもまして、冬の厳しい寒さにも美しく見える雪の富士が季節感を超えた日本の表情なのだと感じます。この季節が芭蕉忌となり時雨忌と呼ばれていることが良く解ります。
(2021年令和三年十二月 上野貴子)

「俳句TV」ミニ講座下記より
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【ネット句会後記】

二年続けてコロナで始まりコロナで暮れようとしています。ネット句会に参加されている皆さんも少なからずコロナを句に詠まれたことでしょう。来年こそ終息までは無理としても寛解を迎えたいものです。それでは、納め句座への投句お待ちしています。よいお年をお迎えください。
(令和三年十二月 辻 雅宏)

★ネット句会への投句(5句)& 選句(5句)
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2022年1月のネット句会

今月の投句(1月8日更新・冬の戦)

1寒の水土鍋に注ぎお味噌汁
2淑気かな並びし歩く神社みち
3明し朝ベランダ干して淑気かな
4空風にフード被りてこおり鬼
5あかぎれにてぶくろ所望二年生
6銭湯の富士の壁画や淑気満つ
7内宮へ詣づる人や淑気満つ
8ぴたぴたと寒の水飲む猫の舌
9蛇口より指切れさうな寒の水
10サプリメント寒九の水と喉通る
11いつになく膝そろえ座す淑気かな
12調弦のホールに充ちる淑気かな
13みどりごの含む乳房や淑気満つ
14喉元におどるカプセル寒の水
15孫産まれ手を合わせ飲む寒の水
16峰々の淑気カールを滑り来て
17寒の水滴る刃文青く燃ゆ
18解き放つ管風琴の淑気今
19谷抉る清く厳しき寒の水
20白き峰舞い発つ翼淑気満つ
21甲高きインコの声や淑気満つ
22息つかず喉通したり寒の水
23エメラルドの氷上渉たるオンネトウ
24湯豆腐を真っ赤な鍋にさあ一献
25吹雪く海口開けているお化け岩
26御降りや文机の古書読み通し
27御降りの彼方に揺らぐ漁舟
28散り際を何ぞためらう寒椿
29突として訃報舞い来る寒椿
30寒椿風も華やぐ池畔かな
31帰省する子に汲みおきし寒の水
32朝を待つ千里の丘に淑気満つ
33仏壇の寒の水澄むりんの音
34日昇り山の祠に淑気満つ
35胃カメラの医師の声張る師走かな
36淑気満つ翁一人の住まふ家
37田のあらば神社ありけり淑気満つ
38寒の水陽ざし揺らされをりにけり
39淑気満つ杜へ右足左足
40寒の水山従へて満たしけり
41寒の水世継ぎの服を濯ぎおり
42寒の水いつもの薬喉を過ぐ
43淑気立つ袂に風の入り来る
44日の昇る一分前の淑気かな
45句作して寒の水汲む夜深し
46飴色に干魚艶めく浜小春
47釣り人の等間隔に湖小春
48眠る子の帯を解きし七五三
49鈴の音を零して歩く七五三
50冬ざれの棚田の畦を風走る
51冬ざるる村に一つの床屋かな
52波白く海鳥高く小六月
53飾られて路面電車のクリスマス
54初雪や屋根すべり落つ音かろし
55湯けむりに夕陽落として山眠る
56冬ざれにブランコのなほ揺れのこり
57秋時雨鷹は小屋にて眠りをり
58爺婆をしたがへ歩む千歳飴
59何の日か問う子もにぎる千歳あめ
60江の島や小春に浮かぶ富士の影
61凩に向かって走るランドセル
62小春日のピアノ鳴り来る上り坂
63高速に早や灯のともり冬ざるる
64エアメール開けばメリークリスマス
65冬ざれや櫓にのぼる影一つ
66人の影なくて古寺虎落笛
67繰り返すエチュード聖夜は更けゆきて
68乳飲み子の薄目開け閉め冬ざるる
69冬ざれの森に巣箱の黄が残り
70子がありて親のはりきるクリスマス
71宅配のピザを加へてクリスマス
72ふところに白樺抱いて山眠る
73冬ざれて川沿いに雀来ている
74冬ざれた里山ひとつ越え真昼
75冬ざれて透明度増す赤信号
76図書館に哲学の在り冬ざれて
77冬ざれて裏戸に菜っ葉解かず置く
78ケーキ欲しダイエットでもクリスマス
79救急のサイレン響く街聖夜
80一年の無沙汰を詫びて賀状書く
81小春日や猫眠る屋根雲の下
82縁側で爪切る母の小春かな
83ベランダで小春にそよぐ七分丈
84千歳飴引きずり歩く着物の子
85途中下車してまで歩く小春空
86玉砂利を踏みしめる音七五三
87小春日に抱かれて矮鶏の鶏冠咲く
88紅ひいて唇紡ぐ七五三
89父笑う紅引き笑う娘見て
90おくるみに小春の光編み込んで
91七五三鳥居の長き影踏みて
92お互ひに孫連れ出会ふ七五三
93ジャケットの似合うふ青年恋小春
94小春日を分け合う人の写真立て
95小春凪海鳥の群れ河口まで
96産土の神のお祓ひ七五三  


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 2月の兼題【雪解】&【余寒】(1月31日〆切)

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 【春の戦2・3・4月】

 ★2月の兼題(1月31日〆切。)

【雪解】

春になって山野を閉ざしていた雪が解けはじめます。傍題に雪解水、雪解風、雪解川、雪解光。

 【余寒 】

立春になってからも寒さが残っていること。傍題に残る寒さ、残寒。

  

※他に、当季雑詠、自由題でも可ですが季節ごとの勝ち抜き戦であることをご了承下さい。5句投句5句選句です。

 

 <先句に学ぶ> 

  四方の戸のがたがた鳴りて雪解風
                                             高濱虚子 

    屋根屋根を余寒の雨の濡らしけり
                       久保田万太郎

 

12月の結果(冬の戦第二ステージ)

~~<主宰上野貴子選5句>~~

 ベランダで小春にそよぐ七分丈

千歳飴引きずり歩く着物の子

途中下車してまで歩く小春空

釣り人の等間隔に湖小春

玉砂利を踏みしめる音七五三

 

五点句 

飴色に干魚艶めく浜小春        神長誉夫

 

四点句

釣り人の等間隔に湖小春        辻 雅宏

眠る子の帯を解きし七五三       伊藤 はな

鈴の音を零して歩く七五三       伊藤 はな

 

三点句

冬ざれの棚田の畦を風走る       水野幸子

冬ざるる村に一つの床屋かな      辻 雅宏

波白く海鳥高く小六月         上野貴子

 

二点句

 飾られて路面電車のクリスマス     井上悦男

初雪や屋根すべり落つ音かろし     水野幸子

湯けむりに夕陽落として山眠る     阿部文彦

冬ざれにブランコのなほ揺れのこり   青山好男

秋時雨鷹は小屋にて眠りをり      広田洋一

爺婆をしたがへ歩む千歳飴       辻 雅宏

何の日か問う子もにぎる千歳あめ   原田啓子

江の島や小春に浮かぶ富士の影    広田洋一

凩に向かって走るランドセル     阿部文彦

小春日のピアノ鳴り来る上り坂    芒花

 

一点句

高速に早や灯のともり冬ざるる    原田啓子

エアメール開けばメリークリスマス  辻 雅宏

冬ざれや櫓にのぼる影一つ      青山好男

人の影なくて古寺虎落笛       阿部文彦

繰り返すエチュード聖夜は更けゆきて 神長誉夫

乳飲み子の薄目開け閉め冬ざるる   原田啓子

冬ざれの森に巣箱の黄が残り     神長誉夫

子がありて親のはりきるクリスマス  原田啓子

宅配のピザを加へてクリスマス     辻 雅宏

ふところに白樺抱いて山眠る      阿部文彦

冬ざれて川沿いに雀来ている      上野貴子

冬ざれた里山ひとつ越え真昼      上野貴子

冬ざれて透明度増す赤信号       原田啓子

図書館に哲学の在り冬ざれて      芒花

冬ざれて裏戸に菜っ葉解かず置く    上野貴子

ケーキ欲しダイエットでもクリスマス  芒花

救急のサイレン響く街聖夜       青山好男

一年の無沙汰を詫びて賀状書く     阿部文彦

小春日や猫眠る屋根雲の下      青山好男

縁側で爪切る母の小春かな      辻 雅宏

ベランダで小春にそよぐ七分丈     響 あづ妙

千歳飴引きずり歩く着物の子      響 あづ妙

途中下車してまで歩く小春空      辻 雅宏

玉砂利を踏みしめる音七五三     水野幸子

小春日に抱かれて矮鶏の鶏冠咲く   神長誉夫

紅ひいて唇紡ぐ七五三         響 あづ妙

父笑う紅引き笑う娘見て        響 あづ妙

おくるみに小春の光編み込んで     原田啓子

七五三鳥居の長き影踏みて       青山好男

お互ひに孫連れ出会ふ七五三     辻 雅宏

ジャケットの似合うふ青年恋小春    伊藤はな

小春日を分け合う人の写真立て     神長誉夫

小春凪海鳥の群れ河口まで      上野貴子

産土の神のお祓ひ七五三       広田洋一

 

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 ~~~勝ち抜き戦の結果・冬の戦~~~

     飴色に干魚艶めく浜小春・・・五点     

競っておりましたが五点句が勝ち抜きました。浜の風景が目に浮かび海産物を食べたくなるお正月でした。まだまだ変異株が心配なコロナ禍が続きますが今回からは春の戦です。暖かくなるのが待ち遠しいですね。(冬:11月~1月)

 

~~~今月の選評~~~

冬ざれや櫓にのぼる影一つ

寒い中火の見櫓にのぼる人影、半鐘を叩くため何度か経験がありますが今は消防署から直接サイレンを鳴らすようになっています。櫓にのぼる垂直の梯子の長く感じること気持ちの焦る事、火事のないことを祈っています。

 

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 ★2月の兼題(1月末日〆切) 

【雪解】と【余寒】

他に、当季雑詠、自由題でも投句可能とし、5句投句5句選句です。

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 【今月のワンポイントレッスン】 

【おしゃべりHAIKU勉強会より】2021年12月号より

 「や」「かな」「けり」の切れ字について「奥の細道」に視点を当て勉強してきましたが、12月号では、11月の月末定例句会勉強会から見てみましょう。

 目に青葉山郭公初鰹・・・素堂

 まずこの句は甲州の江戸時代の俳人山口素堂(そどう)作ですが、切れ字こそありませんが三段切れが効果的な反則技の句として有名です。季重りでもあり斬新な印象が鮮明に残る俳句です。

 あらたうと青葉若葉の日の光・・・芭蕉

 こちらは芭蕉46才「奥の細道」の句です。「なんと瑞々しい青葉も若葉も陽光に輝いていることだ」という解釈となりますが、この句にしても切れ字は無く季語は季重りです。日光東照宮の句、中七の緑の木々の葉の濃淡を季重りで「青葉若葉」と言っている。反則技ですが日光の美しさと東照宮の素晴らしさが伝わります。徳川家康が祀られているだけあって、現代でも謎めくほどの豪華さは未だに神秘的です。

 降る雪や明治は遠くなりにけり・・草田男

 この句は明治から昭和の作者の代表句。この句には切れ字「や」「けり」が2つあり反則技ですね。短い17文字の俳句の世界では、決まり事はあって無いようなものですね。令和を生きる私達には、もはや「切れ字」そのものは無いものとして考えても良いように考えます。レトリック的な技法で古典的なリズムを作り出してしまうだけに陥り易いです。 (2022年令和四年一月 上野貴子)

 「俳句TV」ミニ講座下記より
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【ネット句会後記】 

明けましておめでとうございます。本年もネット句会への参加をよろしくお願いします。冬のステージは最終選句を迎え、春の戦の第一ステージです。兼題には雪解と余寒を用意させていただきました。自然の雪解のようす、残る寒さを詠んで下さい。
(令和四年一月 辻 雅宏) 

★ネット句会への投句(5句)& 選句(5句)
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